ディシジョンメーカー(意志決定者)
その昔、これと同じような玩具を見たことがある。確か「宇宙振子」という名前だったと思う。
このディシジョンメーカーは、その現代版で、不確定要素を盛り込んだ玩具になっている。
支柱からぶら下がっている"地球"もちゃんと「北極」と「南極」があり、その磁力の方向を信じれば、黒いトレーに向いている南極の方向は「N極」であろう。(地磁気として北極[N極]は北を向くのでS極、南極[S極]は南を向くのでN極) そこに、赤・黄・青・白のカバーが付いている4つの永久磁石(フェライト磁石)があり、こちらもN極とS極を裏表でもっている。それらを、トレー上に「N極」を上にしてすべて並べる。 |
その磁場をみてみると、山の等高線の「噴火口」の跡のような、"すり鉢"型のように見える。このような磁場と位置の関係を表すことを「ポテンシャルの等高線」と言うらしい。 吊り下げられた"地球"の磁力は、振られて遠くへ行くと磁場が弱くなり、中央を経由するときに一番強くなるので、なんとなく富士山のような"コニーデ型の山容"の等高線になっているように見える。 この"すり鉢"と"コニーデ型の山容"を合成した「等高線」が磁場と位置のエネルギーの分布である。 |
このディシジョンメーカーは、その永久磁石の向きを変えることで運命を導き出す玩具である。
原理がわかると、どれに吸い寄せられてしまうかが見えてくるか、それは???ということになる。
動き自体が微妙なのと、人の手が加わった運命だからである。コンビニに弁当を買いに行く人を決めるぐらいなら、この運命に任せるのも楽しいのかもしれない。