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ロウソクの科学は少年少女の心に火を灯した
ロウソクの科学
今年ノーベル化学賞受賞がきまった旭化成名誉フェローの「吉野彰さん」
小学校の先生に勧められて読んだという書籍で、それからの化学に興味を持ったきっかけとなったと言われた書籍です。
そこで気になるのが、「小学校の先生」が勧めたというくだりが気になります。文庫版は岩波文庫の青帯で、大人でもむずかしい分野を扱うことが多いからです。ちなみに、この「ロウソクの科学」はブックカバーの背表紙の下部に「青 九○九-一」となっています。
岩波文庫が示す分類は、青帯として扱われるのは、1-999まで「日本思想(1-199)」「東洋思想 (201-299 )」「仏教(301-399)」「歴史・地理(401-499)」「音楽・美術(501-599 )」「哲学(601-699)」「教育(701-799 )」「宗教 (801-899)」、そして「自然科学 (901-999)」
*実際は漢数字で表記されています。
このような、本なので小学生に『読ませる』には一抹の不安を感じるところです。しかし、この本の前書き部分を読んですぐに納得しました。
この本は、ロンドンの王立研究所が年末年始に行われる講演がもとになっています。
そのクリスマスに行われる講演の内容は「ロウソクの科学 (A ouse of Six Lectures on the chemical History of Candle)」なのです。そのきっかけとなったのが、1825年にファラデーはこの王立研究所所長に任命されたことです。その時、王立研究所の活性案のひとつが社会に開かれたものとするだったのです。
それは、ロウソクの科学の原題の英語部分を見るとわかりますが、6回 の講演で成り立っています。
そして、この講演の正式な名称がわかれば、旭化成名誉フェローの「吉野彰さん」が小学生時代に、学校の先生が生徒に勧めた理由がわかります。
『少年少女の聴衆のためのクリスマス講演(Christmas of Lectures Adapted to Juverile Auditory)』
ここで行われた1860年12月27日~1861年1月8日まで6回の内容を、編集者であるウィリアム・クルックスによりChemical Newsに連載される。そのあとに出版されたのがこの「ロウソクの科学」である。
科学に対して少しの探究心があり、読めない漢字などを調べることが苦にならなければ、小学生などでも興味が持てる内容だと思います。
Kindle版など、電子書籍もありもあるのでタブレット(キッズモデル(3歳~12歳用)もありそれなら、漢字の読みやむずかしい表現をタッチで辞書が立ち上がってくれて読み進めることもできます。
その中で、一番違っているのは、訳者:竹内敬人氏が前書きで述べているように、現在の2019年と1860年代の社会環境の変化をお子さんには知らせてあげる必要がありそうです。
訳者言っているように「電気を点けること」は現代のようにスイッチ一つとはいかないし、写真だって当時の先端技術だったことです。
しかも、さらにフィルムカメラも知らない世代が小中学生です。
Sir William Crookes(ウイリアム・クロックス)の偉業(ロウソクの科学を連載)
このファラデー「ロウソクの科学」の6回の講演内容を連載したのが、学術雑誌「Chemical News」です。それをもとにしてGirffin,Bohn snd Co.より発売されました。
「Chemical News」を創刊し編集長だったW・C(ウイリアム・クロックス)は、「タリウム(原子番号81)」の新元素の発見しています。また科学教材でも有名な「クルックス管」も発明しています。
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