小さなボールたちが伝えるエネルギーのバトンリレー」
金属の玉が何個もぶら下がっていて、片方の玉をカチッとぶつけると、反対側の玉だけがポンッと跳ね上がる不思議な飾りを見たことがあるかな?これが「ニュートンのゆりかご」というおもちゃ
このおもちゃは、見ているだけでも面白いけれど、実は「エネルギーがどうやって伝わるか」という、物理学のとても大切な考え方を教えてくれる、まさに「科学のバトンリレー」を見せてくれる科学玩具なんです。
ニュートンのゆりかごのヒミツ!3つの大切な法則
「運動量保存の法則(うんどうりょうほぞんのほうそく)」:
これは、「動いているものの勢いの合計は変わらない」という法則。ぶつかる前の玉の「勢い(重さと速さの組み合わせ)」と、ぶつかった後の玉たちの「勢い」の合計が同じになるように、玉たちは動いているんだ。まるで、ボールを投げたときの力と同じ力で、誰かがそのボールを受け止めているようなものだね。
「エネルギー保存の法則(エネルギーほぞんのほうそく)」:
この法則は、「エネルギーは形を変えるけれど、全体の量は減ったり増えたりしない」というもの。ニュートンのゆりかごでは、持ち上げた玉が持っている「位置エネルギー(高いところにあるものが持っているエネルギー)」が、落ちてくる途中で「運動エネルギー(動いているものが持っているエネルギー)」に変わり、そしてぶつかった瞬間に、その運動エネルギーが隣の玉へと次々に伝えられていくんだ。そして、一番端の玉が跳ね上がるときには、再び運動エネルギーが位置エネルギーに変わるんだよ。エネルギーがまるでバトンみたいに、玉から玉へ伝えられているのがわかるね。
「弾性衝突(だんせいしょうとつ)」:
ニュートンのゆりかごの玉たちは、ぶつかり合ったときに、ほとんどエネルギーを失わずに、効率よく次の玉にエネルギーを伝えられるように作られているんだ。これを「弾性衝突」といいます。もし、やわらかい粘土みたいにぶつかっても形が変わっちゃうものだと、エネルギーが逃げてしまって、うまく伝わらないんだ。カチカチの玉だからこそ、エネルギーをきれいに伝えられるんだね。

KAZU博士
では!見えないエネルギーの流れを観察してみよう
5個連なっている衝突球の1つの玉をぶつけると他の玉はどうなるかな?

ねこくん
はい!知ってます 反対側の1つの玉だけが跳ね上がるんです

KAZU博士
では、5個連なっている衝突球の2つの玉をぶつけるとどうなる?

いぬくん

KAZU博士
次に、5個連なっている衝突球の3つの玉をぶつけるとどうなるかな?

いぬ&ねこくん
何だか面白そうな実験が出来そうですね!
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